おりおりに 出逢った      「すきなもの」を      縦横無尽に ご紹介
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東京湾



<水平線が水平になっていない点 ご容赦下さい>




昨日

十余年ぶりに

東京湾フェリーに乗りました



三浦半島の久里浜港と

房総半島の金谷港をむすぶ

片道約40分の船旅です



初めて乗った前回は

少し船酔いしましたが

今回は波が穏やかだったので

海からの眺めを

存分に楽しむことができました



途中

液化天然ガスを運ぶタンカーとすれ違い

そのことを告げる船内放送を聴きながら

改めて

うみによってつながっていることを

実感しました



古の時代

人びとは

陸路よりも海路を活用していたと言われます



縄文時代の人びとが

縦横無尽に大洋を移動するさまを

連想するたび

心躍るものがあります



房総で乗ったタクシーの運転手さんが、

太平洋の海水は

房総半島から東京湾に注ぎ込み

三浦半島側から

流れ出る、

と話して下さいました




真鶴から出兵し

房総半島に上陸して

江戸の地を制圧した

源頼朝は

まるで

その流れに乗ったかのように思えます




調べてみると

黒潮

幾つかのルートを取るものの

そのいずれにおいても

房総半島は

要所となっています



前出の運転手さんによれば

房総半島は

北の人と南の人が交わっている地

なのだそうです


実際 その方も

父方から東北のチを

母方から紀伊半島のチを

ひいていらっしゃるとのことでした



大型船や

水先案内の船が行き交う景色を見ていると

古の時代の風景と重なるように観えてくるから不思議です



人類は

幾度となく 旅をしながら地球上に広がっていき

その過程で

望まない形もあったにせよ

様々に混じり合い

そして今も

混じり合って

あらたな世界をつくっています



まじわることで

あらたなながれが

うまれます



地産地消や身土不二



原理原則は理解できますが

具体的に

ひとやものが

交わることでしかうまれないものもあるはずです



人が

一カ所に留まっていたとしても

そのまわりを取り巻く

水や空気や大地は

地球上を循環しながら

まじりあい

かわりつづけています







人類がまだ現れていない

3億年前

東京湾は陸地だったとか



陸が現れ

陸が沈み

そんなことを繰り返して

この地球は

いまの姿になっていて、

そのなかで

生物たちの様々ないとなみが

おこなわれ つづいてきた

ことを考えると、

なにか言い知れぬ

いとおしさのようなものを感じます



ひとつらなりのなかで

これからも

そうやって

わたしたちは

変わり続けていくのでしょう



タンカーの真ん中辺りにある小さな船が
水先案内の船です





東京湾のほぼ中央から臨む
東京の街




昨日は空がかすんでいて見えませんでしたが
空気が澄んでいる冬場は
房総半島から富士山がよく臨めます


この場所は
富士山の遥拝所

鳥居の真ん中に
富士山が見えるそうです





内房と外房の海が合流する場所
黒潮も
この辺りにやってくるのでしょう

この日の太平洋は
文字通り
太平な洋でした