松岡御所
5月の最終日
水月観音菩薩坐像を初めて拝観しました
絵葉書の写真では見たことがあったのですが
やはり
実物は違います
マリア像を連想する
たおやかな佇まい
という
写真からの印象が
さらに増し、
同時に
観る角度によって
そして
「今年に入って時間があれば拝観しに来ている」という方に言わせれば
そのときの自分の有り様によって
さまざまな表情が
あらわれます
拝観のあと
そのお寺のお庭を散策
イワタバコが
花をつけ始めていました
満開の姿を写真に収めに来た方には物足りなかったようですが
ヤマボウシも見頃を迎えており
水月観音
や
庭の石仏に
に
手向けられていました
後醍醐天皇の皇女が住持になったことから
松岡御所と呼ばれるようになった
というそのお寺
護良親王は殺されずに生き延びていた
という秘史が
妙に腑に落ちる身としては
「御所」という文字が持つ意味について
少々気になったりするのでした
【補記】
ヤマボウシ(=柘:つみ)を詠んだ万葉集の和歌
*
「この夕 柘のさ枝の 流れ来ば
梁は打たずて 取らずかもあらむ」
*
「いにしへに 梁打つ人の なかりせば
ここにもあらまし 柘の枝はも」