ペトラ/Petra
先日
旅先で立ち寄ったお寺は
緑深い山の中にありました
山道のような参道を歩いていると
急に空気が変わり
切通しのような場所が
あらわれました
この気配や空気や雰囲気は
どこかと似ている…
思い出したのは
沖縄の斎場御嶽(せーふぁうたき)
そして
ヨルダンのペトラ遺跡
でした
両側にそそり立つ
岩の壁の間を通り抜けると
ペトラのエル・カズネ(宝物殿)ならぬ
大きな観音様が
ペトラ(Petra)とは
ギリシャ語で「岩」や「崖」を意味します
その語源は
はっきりしていないようですが、
原義が“bedrock”(=基盤、根底)や
“What one comes through to”(=つながるもの?)という概念ならば
インドヨーロッパ祖語(PIE root)の「per-」が語源と考えられ
それは
to lead(=導く)
to pass over(=通りすぎる 飛び越える)
を意味するようです
pass over
を
passoverと名詞にすれば
それはユダヤ教の「過越の祭」を意味します
沖縄の離島出身の友人が言うには
その島の古い風習に
原初キリスト教の影響を見て取ることができるとか
そして
沖縄の島々からは
途中さまざまな経由地を通って
そのお寺がある房総にも
人は渡ってきたことでしょう
境内の茶処からの景色は
斎場御嶽のすぐそばのカフェの庭から臨む
久高島を
思い起こさせます
ペトラ
沖縄
房総
海を隔てて
petra(陸、地殻)でつながるこれらの土地の
petra(根底)な何か
を
感じた旅
それはたぶん
この地球の
petra(基盤、導くもの)
でもあるように
思えるのです
地球は岩石惑星
Petraな星
なのですから