おりおりに 出逢った      「すきなもの」を      縦横無尽に ご紹介
http://sukimono.edoblog.net/
1 2 3 4 5

べに








数年前に やっと

使うことができる口紅に出逢いました。



紅花の花弁に含まれるわずかな紅色の色素を

丹念に抽出したもの。

かつて 女性の口元を彩った 紅 です。



紅花の色素を用い 現在の口紅の形にしたものを 求めたことがありますが

やはり ケミカルな不自然さが口の中に広がり

使うことはできませんでした。



中近東・エジプトが原産地といわれる紅花は

女性の身体に良い成分があるとされ

染めに留まらず

一種の薬として用いられてきたようです。



板に引かれた紅の 玉虫色に

水を含ませた筆を そっ と 置くと

鮮やかな赤が現われる その変化(へんげ)は

見飽きることがなく

使うたびに こころがときめきます。



使って良し

身体に入れて良し

さらに

使って ときめく


なんと合理的な品だろうと

つくづく

感嘆するのでした。


















人によって

体調によって

赤の発色が変わるのも

まるで 生き物 のようで

おもしろいものです



そういえば

自然な香水も

人によって 体調によって

香りが変わりますね



 

さくらすぎ








 
先日 訪ねた社に

大杉の股に桜が根づいた ご神木がありました

根が 大地ほど張れないせいでしょうか

桜の木はこれ以上大きくならないようですが

毎年 花を結ぶのだそうです


 
 





このご神木の右下あたりに
神奈備山からの
甘露が湧き出しています









 

収穫








庭のブルーベリーの実が

少しずつ

熟し始めました



ほったらかしのまま

昨年は 収穫すらせず



にもかかわらず

天水だけを頼りに

いのちは

連なり続けていてくれました






 

残り香







先日いただいてきたバラの花

今年のはじめの出来事のようなことは起こらず

次第に しおれてきました



湯船に浮かべることも考えましたが

籠に入れて ドライフラワーに



香りが いっそう 際立ちます



人工的に抽出した エッセンシャルオイルの香りは

強すぎて バランスが悪く ちょっと苦手

(実際 日常的に使っていると 身体〜特に肝臓〜への負荷も生じます)



やはり 自然な香りが 一番ですね



一日に一度は

籠に顔をつっこんで

残り香を楽しんでいます




 


 


 

奏でる しんじゅ(真授)






いつもの通り道

足早に通り過ぎる私の眼に

みずみずしい輝きが

飛び込んできました



真珠の首飾りに

勝るとも劣らない

若葉の つらなり



楽譜のようでもあり

耳を澄ませば

しんめのうたが 聴こえてきそうです





 

陽 光






 
耕作放棄地の様相を醸し出していた庭に

今日 やっと 手を入れ始めることができました



通路にはみ出しているがゆえに 刈り取った

ハルジオン



その愛らしい姿に

まとめて 水差しに生けました



野の花の

慎ましい甘い香りに 満ち満ちています


 

よろこび







つややかな みどりにひかる

初々しい

迷いのない

あけっぴろげな

エネルギー





 

語らい





日当りのよい 野道では

すみれが おしみなく 咲きあふれています



楚々とした 愛らしい その佇まい



今から数週間前

まだ 空気の芯に冷たさが残る頃

木々の下で寄り添うように咲いている すみれが

目に留まりました



 

息 吹




ある場所からの帰り道
ビルが立ち並ぶ幹線道路から 満開の桜が目に飛び込んできました。

老舗のお茶屋の 奥
民家を改造した
と思っていたら実は明治24年築の納屋だったという お茶のカフェ。

ときおり吹雪く 花の下
上品な甘い香りに包まれて
嬉野産のぐり茶 と 花びらを模した練りきり を いただきました。



芽吹きの鮮やかな緑が うすもも色に 映える頃……







 

ばらの ながれ

3ヶ月間 咲き続けてくれた
“ふしぎな ばら” の
昨日現在の写真です。







 

いちりん の ふしぎな ばら




昨年の暮れも押し迫った12月30日
あるイベントで 主催者の方が行っている東北支援の活動へ寄付したところ
一輪のバラをいただきました。
その花が この冬ずっと咲き続け 3ヶ月が経とうかという今日の時点でも
花びらの縁はかなり褐色になってきたものの まだその姿を留めています。

あまりにも不思議なので その花を提供したお店へ問い合わせてみたのですが、
「お花が入荷して最初に水揚げをするとき 水上がりがよくなる液体につけてから水につけていますが
 それでも2週間ぐらいが最長」とのお返事をいただきました。
(そのお店の名前を記憶してたこと自体 不思議なことでした。)

 

この写真は 2ヶ月が経過した2月26日のものです。