さかなとひと
夕食に
シシャモを焼いて
並べたら
なんだか
ほほえましくて
しばらくしみじみ眺めてしまいました
昨日観てきた
河鍋暁斎が描く動物たちを
思い起こさせます
なんでも擬人化してしま(い、感情まで付与してしま)うのは
ヒトの脳のクセのようですが、
夕飯のシシャモに
ふと親近感を抱いたのは
このところ
発生学から
ヒトのカラダを見ていることも
多分に影響していると思われます
*
海にいた 私たち脊椎動物の祖先は
激しい大陸変動によって
水辺の暮らしを余儀なくされ、
それに伴い
エラの腸の壁の一部が膨れて
原始肺と呼ばれる
空気の貯蔵場所がうまれました
その後
陸へ上がっていくものと
海に還っていくものに
別れるわけですが、
現存する魚のほとんどが
波打ち際から海に還っていったものたちだといいます
魚の浮き袋は
波打ち際で得た原始肺が
進化したものなのです
鮫が浮き袋を持たないのは
地殻大変動の際にも
海中に留まり続けていたからだとか
一方
上陸を果たした私たちの祖先は
海の中ですでに得ていた
ヒレから進化させた原始的な手足を
より発達させ
やがて
現在のヒトのカラダへと至ります
(クジラは 陸地で哺乳類に進化したあとに 海へ還っていったようですね)
魚たちは
波打ち際で別れた
仲間
だったのだと思うと
妙に
親しみを覚えるのでした
(でも おいしくいただきますけどね。笑)