あかき ちわき
「白」という文字と出逢った社を訪ねた後
もうひとつ
御嶽のような空気を感じる場所が
ありました
そう思ったのは、
雲に隠れていた太陽が顔を出し
地面に敷かれていた白砂が
まぶしく輝いた
からかもしれません
今度は
赤い椿の花が
目を惹きます
そういえば
先の社には
椿大明神と記された石碑が
ありました
椿大明神は
猿田彦大神の異名のようで、
道別大神の「道別(ちわき)」が
ある天皇の霊夢により
「椿」
の文字になったとのこと
この
あかい椿を見ていると
「ちわき」
という文字と音が
しっくり
きます
あとから置かれたものに隠されてきた
その背後にある
本来のもの
の
姿が
観じられるような…
それは
東大寺二月堂の修二会(=お水取り)で
二月堂の本尊である十一面観音に
和紙でつくった椿の花を供えることにも
つながっていくのだと
思います